マテ茶について調べたとき、まず目に入りやすいのは「飲むサラダ」「体によさそう」「やせる」「コーヒーよりやさしい」といったキャッチーで強い言葉です。しかし、そこでいきなり健康効果の話ばかりを追いかけてしまうと、そもそもマテ茶がどんな飲み物で、どんな味がして、どう飲むのが正解なのかが分からないままになってしまいがちです。
初心者が最初に押さえておくべきなのは、もっと基本的な部分です。どんな原料からできているのか、味の方向性はどうなのか、グリーンとローストの違いは何なのか。そして、カフェインの有無や実際の飲み方です。こうした土台の部分が分かって初めて、マテ茶が自分のライフスタイルに合うかどうかを現実的に判断できるようになります。
その基本を押さえたうえで研究のデータに触れると、過度な期待を抱くことなく、マテ茶の本当の魅力を理解しやすくなります。先に結論をお伝えすると、マテ茶は「飲めば何にでも効く魔法の飲み物」ではありません。しかし、無糖ですっきりと飲める、個性のはっきりとしたカフェイン飲料としては非常に魅力的な存在です。この記事では、マテ茶の基本をいちから整理し、研究でわかっていること、まだ断定できないこと、そして毎日の飲み物としてのリアルな魅力までをまとめて解説します。
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この記事の確認情報
公開研究と安全性の確認を含む記事
執筆
MATE編集部
確認
MATEリサーチチーム
公開日
2026年3月5日
更新日
2026年3月14日
まず押さえておきたいマテ茶の基本
- マテ茶は南米原産のマテの葉や小枝から作られる飲み物であり、緑茶や紅茶とはそもそも原料が異なります。- 味わいは大きく分けて「グリーン」と「ロースト」の2種類があり、初めての方には香ばしいローストのほうが親しみやすいことが多いです。- カフェインはしっかりと含まれています。「お茶だからカフェインも軽いだろう」と決めつけず、立派なカフェイン飲料として扱うほうが正確です。- ホットでもアイスでも楽しめ、暑い季節にはテレレのような冷たい飲み方とも非常に相性が良いです。- 研究において一部の指標で前向きな報告は存在するものの、体重の変化や健康効果をすべて断定できる段階にはありません。- 初めて飲むなら、まずはローストタイプのティーバッグを選び、午後の一杯として試してみるのが一番失敗しにくい方法です。
マテ茶という飲み物の正体
マテ茶は、南米原産の植物であるマテの葉や小枝を乾燥させて作られる飲み物です。アルゼンチンやウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部などの地域では、毎日の生活に欠かせないものとして広く親しまれています。
日本語では名前に「茶」と付いていますが、私たちがよく知る緑茶や紅茶と同じ「茶の木」の仲間ではありません。この事実を最初に押さえておくことで、味のイメージが大きくずれるのを防ぐことができます。見た目や名前の響きだけで緑茶に近いものを想像していると、実際に一口飲んだときのギャップに驚いてしまうかもしれません。
本場南米では、ひょうたん型の器に茶葉を入れ、先端がフィルターになった金属製のストロー(ボンビージャ)で飲むスタイルが広く知られています。しかし、初心者が無理にその本格的なスタイルから始める必要はまったくありません。ティーバッグや水出し、あるいは市販のペットボトルからでも十分にマテ茶の世界を楽しむことができます。
ここで大切なのは、マテ茶を「健康になれそうな特別な飲み物」として崇めるのではなく、「個性のはっきりしたカフェイン飲料」としてフラットに理解することです。そう考えるほうが、飲んだときの期待値とのズレが少なくなります。
グリーンとローストで変わる味の印象
マテ茶の味がイメージしにくい理由のひとつは、さまざまなタイプがひとまとめに語られやすい点にあります。実際には、どのタイプを選ぶかによって、口にしたときの印象はまったく違うものになります。
グリーンタイプ(非焙煎)は、草のような風味や青々しさ、そして軽やかな苦みが前面に出やすいのが特徴です。ハーブティーのような独特の清涼感があり、一度慣れてしまうとこの青さがたまらない魅力になります。ただ、初めて飲んだときに「想像以上に青草っぽい」と戸惑う人がいるのも事実です。
一方のローストタイプ(焙煎)は、しっかりと焙煎された香ばしさが際立ちます。ほうじ茶や麦茶に近い系統の香りを感じやすいため、普段からコーヒーや焙煎茶を飲み慣れている人は、こちらから試すほうが失敗が少ないでしょう。
ただし、いくらローストタイプであっても、コーヒーとまったく同じ味になるわけではありません。そこは期待しすぎないようにしてください。マテ茶は決してコーヒーの代替品(コピー)ではなく、あくまで独自の魅力を持った別の飲み物なのです。それぞれの違いについてさらに詳しく知りたい方は、グリーンとローストの違いの記事も参考にしてみてください。
ホット、アイス、テレレといった飲み方の違い
ホットでいれると、茶葉本来の香りや苦みがはっきりと立ち上がり、マテ茶の味の輪郭を一番つかみやすくなります。自分の中での「マテ茶の基準」をまず作りたいのであれば、ホットから始めるのがわかりやすくておすすめです。
一方、アイスや水出しにすると、特有の渋みが出にくくなり、非常にすっきりと飲みやすくなります。暑い季節や食後のリフレッシュには、むしろ冷たいほうが習慣として続くという人も少なくありません。冷やすことで、コーヒーにはない爽やかな軽やかさが引き立ちます。
また、テレレと呼ばれる、冷たい水や氷を使って抽出する南米特有の飲み方もあります。こちらは清涼感がとても強く、日本の蒸し暑い夏との相性が抜群です。マテ茶を「夏の定番の一杯」として定着させたいと考えているなら、テレレは間違いなく最高の入り口になります。
外出先であれば、手軽な市販のペットボトルから試してみるのもひとつの手です。ただし、商品によって味の方向性やブレンドの具合が大きく異なるため、たまたま飲んだ一本だけで「マテ茶は苦手だ」と結論づけてしまうのは少しもったいないです。
カフェインの有無とコーヒーや緑茶との違い
結論から言うと、カフェインは含まれています。この点は曖昧にせず、しっかりと認識しておきたいところです。
マテ茶は「お茶の仲間だから何杯飲んでも軽いだろう」と油断してよい飲み物ではありません。茶葉の量や抽出時間によってカフェインの体感はかなり変わりますが、基本的には立派なカフェイン飲料として扱うほうが安全で無難です。
そのため、日常のコーヒーと比べる際には、カフェインを「足し算」するのではなく「差し替え」で考えるのが賢い方法です。朝のコーヒーを飲んだうえで午後にマテ茶を追加するよりも、いつもの午後の一杯をマテ茶に差し替えてみる。そうすることで、マテ茶が自分の生活のどの場面に合うのかがはっきりと見えてきます。
コーヒーとの決定的な違いは、カフェインの強さそのものというよりも、味の方向性と「使いどころ」にあります。コーヒーはあの強い香りと重厚感で深い満足感を与えてくれますが、マテ茶はもう少し軽やかで、食後のリセットや暑い日の水分補給としてもすんなりとなじみます。とくに夏場に冷やしてゴクゴクと飲みやすい点は、コーヒーにはないマテ茶ならではの大きな強みです。一日の摂取量や飲む時間帯についてさらに詳しく知りたい方は、カフェインと安全性の記事も確認しておくと、より安心して判断できるようになります。
研究の話を見る前に線引きしておきたいこと
マテ茶は、どうしても「含まれている成分」の話ばかりが先行して広まりやすい飲み物です。たしかに、ポリフェノール類やキサンチン類といった注目すべき成分が含まれていること自体は紛れもない事実です。しかし、「特定の成分が含まれていること」と「日々の生活において確実な健康効果があること」は、決してイコールではありません。
ここで冷静に分けて考えておきたいのが、以下の3つの視点です。1つ目は「成分そのもの」の話。2つ目は「細胞や動物実験レベル」の話。そして3つ目が「実際に人間が飲んだときにどうだったか」という話です。この3つをごちゃ混ぜにしてしまうと、「なんとなく体によさそう」という漠然としたイメージだけが実態以上に膨らんでしまいます。
さらに言えば、人間を対象とした研究であっても、短期間での数値の変化と、毎日の生活で私たちが実感できるような変化は別物です。血液検査の特定の数値が少し動いたという結果と、実際に体重が劇的に減ることや、病気の予防効果が医学的に確立されていることは、まったく違う話なのです。
つまり、マテ茶に関する研究データを見るときは、「そういう可能性があるという話」と「日常レベルで確実に断定できる話」とを、しっかりと線を引いて読み解く姿勢が求められます。
研究で比較的わかっている事実
### カフェインによる気分転換の作用
マテ茶を飲んで一番ストレートに実感しやすいのは、やはりカフェインがもたらす気分転換の作用です。仕事中に少し眠気を感じたときや、午後にもう一度集中力を切り替えたい場面でマテ茶が重宝されるのは、まさにこのためです。この点については、あれこれ難しく考える必要はありません。普段飲んでいるコーヒーや緑茶と同じように、シンプルなカフェイン飲料としての役割を果たしてくれると考えておくのが基本です。
### 一部の代謝や循環の指標における前向きな報告
これまでの研究レビューを紐解くと、マテ茶やその由来成分について、抗酸化作用や抗炎症作用、さらには代謝や循環のサポートといった分野で前向きな報告がいくつかまとめられています。人間を対象とした研究においても、血糖値や一部の心血管関連マーカーに良い変化が見られたというデータは存在します。
ただし、ここで話を必要以上に大きく膨らませないことが大切です。人間を対象とした臨床研究はまだ数が限られており、調査対象者や実施条件にもばらつきがあります。短期間の試験も多く含まれており、データとしての質には差があるのが現状です。つまり、「ポジティブな可能性は見え始めているけれど、どんな健康効果も強く断定できるほど証拠が固まっているわけではない」と冷静に受け止めるのが、もっとも自然な解釈と言えます。
### 成分の魅力と健康効果を切り離して考える重要性
マテ茶の話題になると、どうしても目立つ成分名ばかりが独り歩きしてしまいがちです。たしかに、そうした成分が含まれていること自体はマテ茶の大きな魅力ですが、それだけで「だから体に絶対良い」と一直線に結びつけてしまうのは、少し早計です。
実用的な情報の見方としては、成分の存在を「マテ茶のポテンシャル」として前向きに受け取りつつも、同時に「人間を対象とした確かな研究結果がどこまで揃っているのか」を冷静に確認することです。この順番で情報を整理する習慣をつければ、過度な期待を抱きすぎることなく、マテ茶と適度な距離感で付き合うことができます。
まだ明確に断定できない要素
### ダイエットの飲み物としての現実的な捉え方
ダイエットのサポート役としてマテ茶に興味を持つ方は非常に多いです。しかし、この点については過度な期待を寄せすぎないほうが無難です。マテ茶を飲むだけでスルスルと体重が落ちていくような魔法の話として受け取ってしまうと、後でがっかりすることになります。
一部の研究において、食欲のコントロールや代謝、体重管理に関する前向きな示唆が報告されることはあります。しかし、それは日常生活において誰もが簡単に再現できるほど強力な効果ではありません。普段の食事や運動習慣をまったく変えずに、マテ茶を飲んだだけで劇的な変化が起きると考えるのは、やはり非現実的です。
とはいえ、マテ茶が無糖ですっきりと飲みやすい点は事実です。たとえば、いつも午後に飲んでいた甘いジュースやカフェラテをマテ茶に置き換えるきっかけとして活用するなら、ダイエットの心強い味方になってくれます。この「置き換えによるカロリーカット」を、「マテ茶を飲んだだけで痩せた」とすり替えてしまうのは、明らかな言い過ぎになってしまいます。
### 「コーヒーよりやさしい」「長く効く」という表現への注意点
こうした表現を見かけたときも、少し注意が必要です。マテ茶はコーヒーとは根本的に違う飲み物であるため、味わいや体への馴染み方の違いから「私の体にはマテ茶のほうが優しく合う」と個人的に感じる人は確かにいます。しかし、その個人的な感覚をそのまま「マテ茶はコーヒーよりも体にやさしい」と一般化してしまうのは、少し乱暴な解釈です。
マテ茶にカフェインが含まれている以上、飲みすぎれば体調を崩す人もいますし、飲む時間が遅くなれば夜の睡眠の質に影響することもあります。また、胃への刺激の感じ方も人それぞれ異なります。そのため、「私にとっては相性が良かった」という体験談として受け取る分には問題ありませんが、すべての人に当てはまる絶対的な特徴のように語るのは避けたほうがよいでしょう。
### 「何にでもよい」という極端な解釈の回避
マテ茶にたくさんの魅力が詰まっていることは間違いありません。しかし、魅力的な飲み物であることと、どんな悩みにも効く「万能薬」であることは、まったく別の話です。
いくつかの研究で前向きなデータが報告されると、つい良い情報ばかりを足し算してマテ茶を評価したくなります。しかし現実には、研究をおこなっても有意な差が出なかった項目もありますし、データ量や質がまだ十分に揃っていないテーマも多く残されています。だからこそ、「とにかく何にでも効く」「奇跡のすごい飲み物」といった大げさなまとめ方は、これからマテ茶を始めようとする人の正しい判断をむしろ鈍らせてしまうのです。
安全面で気をつけるべきポイント
まず大前提として、マテ茶は立派なカフェイン飲料であることを忘れないでください。カフェインに敏感な体質の方の場合、落ち着きのなさや動悸、不眠、胃の不快感といった症状が出ることがあります。妊娠中や授乳中の方、あるいは日常的に服用している薬がある方は、自己判断で飲む量を増やしたりせず、かかりつけの医師に相談するほうが安心です。
もうひとつ強く意識しておきたいのが、「大量に、長期間、そして非常に熱い状態のまま飲む」という習慣を甘く見ないことです。マテ茶に関する研究では、長期間にわたる多量摂取や、極端に熱い温度での飲用がリスクの論点として指摘されています。この点については、「マテ茶は健康的なお茶だから大丈夫」というイメージだけで片付けないことが大切です。
ただし、過剰に怖がる必要はまったくありません。本当に大切なのは、火傷しそうなほど熱い状態でのがぶ飲みを毎日の習慣にしないこと。そして、1日の摂取量や飲む時間帯を自分なりにコントロールしながら楽しみ、「健康に良さそうだから、とにかくたくさん飲めばいい」という極端な考え方を持たないことです。
毎日の飲み物としてマテ茶が魅力的な理由
ここまで少し慎重なポイントも解説してきましたが、それでもマテ茶には日常に取り入れたくなる十分な魅力が詰まっています。
第一の魅力は、なんといっても無糖ですっきりと飲めるカフェイン飲料である点です。「甘いエナジードリンクやカフェラテではカロリーや胃への負担が重すぎるけれど、完全にノンカフェインの麦茶や水では気分がシャキッとしない」。そんな絶妙なタイミングに、マテ茶はちょうどいい「第三の選択肢」としてピタリとはまります。
第二に、温かいホットティーとしても、冷たいアイスティーやテレレとしても、どちらでも美味しく仕上がる柔軟性です。コーヒーほど季節や温度帯に縛られることがなく、夏はキンキンに冷やしたテレレ、冬はマグカップで温かいホットというように、同じ茶葉で一年中使い分けることができます。
さらに、ほうじ茶のように香ばしいローストタイプもあれば、ハーブのように爽やかなグリーンタイプもあり、その日の気分や好みに合わせて選びやすいのも嬉しいポイントです。大げさな健康効果を期待しなくても、純粋に「美味しい」「使い勝手がいい」という理由だけで、毎日飲み続けたくなる魅力があります。
これは、研究データや数字の話とは切り離された、日々の暮らしにおけるとても大きな価値です。毎日の飲み物において一番大切なのは、とにかく飲みやすくて無理なく続けられることです。過度な期待を背負わせず、フラットな気持ちで付き合っていくなら、マテ茶はあなたの生活を豊かにする素晴らしい選択肢になってくれます。
マテ茶が向いている人と向きにくい人
### マテ茶を取り入れやすい人
いつも午後に飲んでいるコーヒーを、少し気分を変えて別の飲み物に差し替えたいと考えている人にはぴったりです。また、疲れたときに甘いジュースやエナジードリンクに頼るのではなく、カロリーを気にせず無糖で飲めるカフェイン飲料を探している人にも強くおすすめできます。
さらに、ホットだけでなくアイスや水出しなど、季節や気温に合わせて飲み方を自由にアレンジしたい人とも非常に相性が良いです。自宅でくつろぐときは手軽なティーバッグ、暑い真夏には氷たっぷりのテレレ、外出先ではサッと買えるペットボトルといったように、ライフスタイルに合わせて柔軟に形を変えられるのがマテ茶の強みです。
### マテ茶が合わない可能性がある人
朝目覚めたときに飲む、深煎りコーヒーのあの重厚なコクや、ガツンとくる強い香りの満足感を、マテ茶でそっくりそのまま置き換えようとしている人には少し不向きかもしれません。いくら香ばしいローストタイプであっても、コーヒーが持つ特有のパンチ力を完全に埋め合わせることはできないからです。
また、体質的にカフェインに敏感で、摂取する量や時間帯を厳密にコントロールする必要がある人も注意が必要です。そういう方がマテ茶を試す場合は、普段の飲み物に「足し算」して飲むのは避けたほうが無難です。マテ茶は新しい習慣として追加するよりも、今ある一杯と「差し替える」ほうが、体への負担や反応を確認しやすくなります。
初心者におすすめの「一杯だけ差し替える」始め方
マテ茶を毎日の生活に取り入れる際、一番大切なのは「いきなりすべての飲み物をマテ茶に変えようとしないこと」です。
初めて試すなら、いつも午後に飲んでいるコーヒーやお茶の「一杯だけ」をマテ茶に差し替えてみてください。朝の目覚めの一杯はいつものままで構いません。こうすることで、体調の変化や気分の違いを比較しやすくなり、マテ茶が自分の生活のどの場面に一番フィットするのかが見えてきます。
最初に購入するなら、香ばしくてクセの少ないローストタイプのティーバッグがもっとも無難です。マグカップとお湯さえあれば、いつでも手軽にいれることができます。最初はパッケージの説明よりも少し薄めに抽出し、自分の好みに合わせて徐々に濃さを調整していくと、味が合わずに失敗するリスクを減らせます。
冷たい飲み物が好きなら、最初から水出しマテ茶で始めてみるのも良い方法です。ホットでいれた際の特有の苦みや渋みがどうしても気になるという人でも、水出しなら驚くほどすっきりとクリアに飲めることがよくあります。
そうして飲んでみて「美味しい」「自分に合っている」と感じたら、その次に爽やかなグリーンタイプを試したり、本格的な茶葉や本場の専用道具(ボンビージャなど)に手を広げていけば十分です。最初から大容量の茶葉の袋や高価な道具一式を買い揃える必要はまったくありません。
マテ茶にまつわるよくある誤解
マテ茶について一番多い誤解は、ネットなどで見かける「成分の話」を、そのまま「確実な健康効果」としてダイレクトに受け取ってしまうことです。たしかに素晴らしい成分が含まれているのは事実ですが、それだけで日々の体調や体重に劇的な変化が起きるわけではありません。
次に陥りやすいのが、普段のコーヒーの量をまったく減らさずに、マテ茶をそのまま追加して飲んでしまうことです。これではカフェインの総量が増えてしまい、自分にとって適正な量や飲むべき時間帯がわからなくなってしまいます。新しく試すなら、常に「足し算」ではなく「差し替え」を意識してください。
もうひとつ注意したいのが、「飲むサラダ」というキャッチフレーズの響きだけで無条件に安心してしまうことです。言葉のイメージとしては親しみやすいですが、だからといって飲む量や時間帯への配慮が不要になるわけではありません。カフェインが含まれている以上、心地よく飲める適量には必ず個人差があります。
そして最後に、気合を入れて最初から本場南米の専用道具を一式揃えてしまうのも、実は遠回りになりがちです。伝統的な文化としては非常に奥深く魅力的ですが、初心者の入り口としては準備やお手入れのハードルが高すぎます。最初は、スーパーやネットで買えるティーバッグや水出し用の茶葉から始めるだけで、マテ茶の魅力は十分に堪能できます。
まとめ
マテ茶は、南米で古くから親しまれてきた、緑茶や紅茶とはまったく別の植物から作られる独自のカフェイン飲料です。グリーンタイプは草のような爽やかな風味が特徴で、ローストタイプは焙煎された香ばしさが楽しめます。まずはこの「2つのタイプの違い」を知っておくだけでも、最初の茶葉選びが格段に楽になるはずです。
研究の分野では、一部の代謝や循環に関する指標において前向きな報告がなされているものの、体重減少や特定の健康効果をすべて断定できる段階には至っていません。私たちが日常で一番はっきりと実感できるのは、カフェインがもたらす心地よい気分転換の作用です。
安全に楽しむためのポイントとして、飲む量や時間帯への配慮、そして「熱すぎる状態での習慣的な飲用」のリスクを軽く見ないことが重要です。その基本ルールさえ守れば、無糖ですっきりと飲みやすく、ホットにもアイスにも自在にアレンジでき、季節を問わずに長く続けられる。これこそが、マテ茶が持つ最大の魅力と言えます。
マテ茶は、飲めば何でも解決するような魔法の飲み物ではありません。しかし、「コーヒー以外の選択肢が欲しい」と感じていたあなたの毎日に、心地よいリフレッシュの時間を約束してくれる、頼もしい「第三の一杯」になってくれるはずです。
参考にした情報
01
Health properties of Yerba MatePubMed
02
Physiological effects of yerba maté (Ilex paraguariensis)PubMed
03
MateMemorial Sloan Kettering Cancer Center
04
IARC Monographs evaluate drinking coffee, maté, and very hot beveragesIARC