マテ茶は、南米で長く親しまれてきたカフェイン入りの飲み物です。原料にはイェルバ・マテ(*Ilex paraguariensis*)の葉を使います。アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイ、ブラジル南部などで広く飲まれており、伝統的には専用の器に茶葉を入れ、金属ストローを使って楽しみます。 ([Encyclopedia Britannica][1])
名前は聞いたことがあっても、実際のところ何なのかよくわからないという人も多いのではないでしょうか。健康茶なのか、コーヒーの代わりになるのか、本場の道具がないと飲めないのか。こうした疑問が解消されないままだと、マテ茶はずっと「なんとなく気になる飲み物」のままで終わってしまいます。
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選び方や使い方を実用ベースで整理
執筆
MATE編集部
確認
MATEリサーチチーム
公開日
2026年3月1日
更新日
2026年3月14日
まず一文でまとめると
マテ茶は、**「南米で親しまれてきた、ホットでもアイスでも飲めるカフェイン入りの飲み物」**です。最初はこれだけ理解しておけば十分です。この基本を押さえてから、味、飲み方、選び方の順に見ていくと、迷うことなく全体像をつかめます。 ([Encyclopedia Britannica][1])
マテ茶という飲み物の基本
マテ茶は、煎茶や紅茶と同じように「お茶」と呼ばれていますが、原料は茶の木ではありません。モチノキ科の植物であるイェルバ・マテ(*Ilex paraguariensis*)の葉から作られる、まったく別の飲み物です。そのため、緑茶や紅茶の延長線上で味を想像すると少しギャップを感じるかもしれません。理解の第一歩としては、「無糖で飲める、新しいカフェイン飲料」と捉えるのが一番正確です。 ([Encyclopedia Britannica][1])
日本では、マテ茶が「飲むサラダ」というキャッチフレーズで紹介されることがよくあります。しかし、初心者がそこから入るのはあまりおすすめしません。理由は単純で、飲み物としての期待値が本来の姿からずれてしまいやすいからです。最初に知っておくべきなのは、素晴らしい効能の話よりも、「毎日の飲み物としてどう付き合っていくか」ということです。
気になる味の特徴
マテ茶の味わいは一つではありません。青々しさやハーブのような風味が前面に出るタイプもあれば、焙煎された香ばしさが際立つタイプもあります。前者は「草っぽい」「青臭い」と感じる人もいますが、後者はほうじ茶や麦茶に似ていて初心者でも親しみやすいのが特徴です。
ここで大切なのは、「マテ茶=苦い飲み物」と決めつけないことです。苦味や渋味は、商品選びといれ方によって大きく変わります。初めて飲むときに失敗しやすいのは、マテ茶そのものの味というよりも、いきなり青々しいタイプを濃く出しすぎてしまうケースです。グリーンとローストの違いと、最初のいれ方を分けて考えると、ぐっと選びやすくなります。
カフェインの有無
あります。マテ茶はしっかりとカフェインを含む飲み物です。そのため、朝の目覚めや午後の気分転換にはぴったりですが、「お茶だからカフェインが少ない」と油断しない方がよいでしょう。コーヒーや緑茶と同じように、飲む量と時間帯を意識して楽しむべき一杯です。 ([Encyclopedia Britannica][1])
一般的に、カフェインを摂りすぎると、落ち着きのなさや不眠、頭痛、めまい、動悸、不安感などの原因になることがあります。カフェインに敏感な人や、夜に飲みたい人、ほかのカフェイン飲料も併用する人は、カフェインと安全性の記事も参考にしつつ、1日の合計摂取量で考えるのが基本です。 ([メドラインプラス][2])
本場南米での飲まれ方
伝統的なスタイルでは、乾燥させた茶葉をマテ壺(ゴード)と呼ばれる器に入れ、先端にフィルターが付いた金属ストロー(ボンビージャ)を使って飲みます。お湯は熱湯ではなく、少し冷まして落ち着かせた温度のものを使うのが基本です。本場南米では、少量の湯を何度も継ぎ足しながら、ゆっくりと味わう飲み方が一般的です。 ([Encyclopedia Britannica][1])
冷たい飲み方もあります。パラグアイなどで親しまれている水出しのマテ茶は「テレレ」と呼ばれ、暑い時期の定番飲料です。つまり、マテ茶は「冬に温かく飲むもの」だけではないのです。暑い時期には冷たく、寒い時期には温かく、季節や生活スタイルに合わせて自由に形を変えられるのが魅力です。 ([Encyclopedia Britannica][3])
ただし、ここで勘違いしてはいけないのは、日本で初めて飲む人が最初から本場の作法を忠実に再現する必要はないということです。本格的なスタイルから入ろうとすると、興味よりも手間が勝ってしまい、長続きしません。まずは気軽に美味しく飲めるかどうかを試してみる。最初はそれで十分です。
日本での失敗しない始め方
最も失敗しにくいのは、ローストタイプのティーバッグを少量から試してみることです。理由はシンプルで、香ばしくて飲みやすく、特別な器具も一切不要だからです。最初から大容量の茶葉や本場の専用道具を買いそろえる必要はありません。
最初の一杯は、熱湯をそのまま注ぐよりも、少し冷ましたお湯を使って薄めにいれるのが無難です。本場のいれ方も「熱すぎないお湯」が基本なので、マグカップでいれる場合でもその考え方がそのまま応用できます。もし味が物足りなければ、次から少しずつ濃くしていけばよいだけです。 ([Encyclopedia Britannica][1])
逆に、避けた方がよいのは、最初から「青々しいグリーンタイプを、長く抽出して濃くいれる」ことです。これをやってしまうと、マテ茶本来の風味よりも先に強い苦味が出てしまいます。せっかくの入り口で損をしてしまうので気をつけましょう。
マテ茶に向いている人
まず向いているのは、コーヒーに代わる無糖のカフェイン飲料を探している人です。朝はいつものコーヒーでいいけれど、午後は気分を変えて別の飲み物を楽しみたい。そんな人にマテ茶はぴったりです。日々の生活で甘い飲み物をあまり増やしたくないという人にもよく合います。
次に、季節に合わせて飲み方を変えたい人にもおすすめです。温かい飲み物だけだと夏場は敬遠しがちですし、冷たい飲み物だけだと冬場には向きません。マテ茶はホットでもアイスでも美味しく飲めるため、一年を通して生活に取り入れやすいのが強みです。冷たい飲み方に興味が出てきたら、次のステップとして水出しやテレレを試してみると、さらに楽しみ方が広がります。
一方で、夜にカフェインを摂りたくない人や、草のような風味が極端に苦手な人は、入り口を慎重に見極める必要があります。そうした好みを無視して「体によさそうだから」という理由だけで始めても、おそらく習慣としては長続きしません。
買うときに見るべきポイント
商品を選ぶ際のポイントは、実はそれほど多くありません。最初は以下の3つだけを押さえておけば十分です。
1つ目は、味の方向性です。青々しさやハーブのような風味を試したいならグリーンタイプ、焙煎された香ばしさを楽しみたいならローストタイプを選びましょう。最初の失敗を減らしたいなら、まずはローストタイプから始めるのが安全です。
2つ目は、茶葉の形状です。ティーバッグは手軽にいれられるのが魅力で、リーフ(茶葉)は濃さや量を自由に調整できる良さがあります。初心者のうちはティーバッグで十分に楽しめます。「これからも続けたい」「自分好みの濃さに細かく調整したい」と思うようになってからリーフに切り替えても遅くはありません。
3つ目は、内容量です。いきなり大容量の袋を買わないようにしましょう。マテ茶は好みが分かれやすい飲み物なので、最初は少量のお試しサイズで十分です。自分の口に合えば大きなサイズを買い、合わなければそこでやめる。その順番で試す方が、無駄がなく合理的です。
よくある思い違い
マテ茶はコーヒーの代わりとして活躍します。しかし、当然ながらコーヒーと同じ味になるわけではありません。ここを勘違いしてしまうと、「期待していた味と違う」とがっかりして終わってしまいます。完全な代用品としてではなく、気分を切り替えるための「新たな選択肢」として捉えた方が、満足感を得やすくなります。
マテ茶はどうしても健康的なイメージで語られがちです。しかし、それを最初から一番の目的にしてしまうと、本来の魅力からずれてしまいます。まずは「飲み物として素直に美味しいか」「自分の日常生活に無理なく溶け込むか」を見極めること。飲み物は習慣として続かなければ意味がありません。
さらに、本場の道具がないとマテ茶を楽しめないというわけでもありません。伝統的な器やゴード・ボンビージャを使ったスタイルには独自の魅力がありますが、それは「これからもマテ茶を飲み続けたい」と本格的に思ってからそろえれば十分です。 ([Encyclopedia Britannica][1])
まとめ
マテ茶は、南米で古くから親しまれてきたカフェイン入りの飲み物です。原料にはイェルバ・マテ(*Ilex paraguariensis*)の葉が使われています。ホットでもアイスでも美味しく楽しむことができ、伝統的にはゴードとボンビージャを使って飲まれますが、日本ではティーバッグとマグカップを使って手軽に始めることができます。 ([Encyclopedia Britannica][1])
初めて試すなら、ローストタイプのティーバッグを少量から。少し冷ましたお湯を使って、まずは薄めにいれてみる。これが最も失敗しないコツです。マテ茶を難しく考える必要はありません。特別な南米の文化として身構える前に、まずは毎日の生活のどのシーンに取り入れられるかを探ってみてください。そうすることで、マテ茶はきっと「あなたにとっての特別な一杯」として定着するはずです。
[1]: https://www.britannica.com/topic/mate-beverage "https://www.britannica.com/topic/mate-beverage" [2]: https://medlineplus.gov/caffeine.html "https://medlineplus.gov/caffeine.html" [3]: https://www.britannica.com/place/Paraguay/Daily-life-and-social-customs "https://www.britannica.com/place/Paraguay/Daily-life-and-social-customs"