マテ茶に興味はあっても、「本場のような専用道具がないと始められないのでは」と迷う人は少なくありません。ひょうたん型の器(ゴード)や金属ストロー(ボンビージャ)は魅力的ですが、それらはマテ茶を好きになってから楽しみを広げるための道具です。
「飲むサラダ」という健康的なイメージだけでは、味や飲み方がわかりません。最初に知っておきたいのは、原料、グリーンとローストの違い、カフェインの有無、器具を増やさない始め方です。
マテ茶は専用器具がなくても始められます。「健康に良さそう」という印象だけで選ばず、無糖で飲める、個性のはっきりしたカフェイン飲料として味を確かめてください。ローストタイプのティーバッグを午後に一杯だけ試すと、手間を増やさずに相性を判断できます。
マテ茶の基本情報まとめ
- マテ茶は南米原産のマテの木の葉から作られる飲み物で、緑茶や紅茶とは原料が異なります。
- 味のタイプは大きく分けて「グリーン」と「ロースト」があり、初心者にはローストの方が親しみやすいでしょう。
- カフェインは含まれています。「お茶だからカフェインが少ない」と油断しない方が安全です。
- 本場の専用道具がなくても十分に始められます。最初に必要なのは、ティーバッグ、マグカップ、お湯の3つだけです。
- 初めて飲むなら、1日のうちの「午後の一杯」をマテ茶に差し替えてみるのが一番無理のないスタートです。
そもそもマテ茶とはどんな飲み物か
マテ茶は、南米を原産とするマテの木の葉や小枝を乾燥させて作られる飲み物です。アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイといった国々では、日常的な飲料として深く親しまれています。
日本語では「茶」という言葉が付きますが、緑茶や紅茶と同じ茶の木から作られるわけではありません。ここを知っておくと、味への思い込みを減らせます。
本場南米では、ゴードと呼ばれる専用の器と、ボンビージャというフィルター付きの金属ストローを使って飲むスタイルが有名です。しかし、初心者がいきなりその形から入る必要はありません。ティーバッグや水出し、市販のペットボトルでも、マテ茶の味は十分に楽しめます。
まず、マテ茶を「健康のための特別な飲料」として身構えず、個性のはっきりした日常のカフェイン飲料として扱ってください。実際の味や使い方とのズレを減らせます。
グリーンとローストで大きく変わる味わいの印象
マテ茶の味がイメージしにくいのは、「マテ茶」としてひとくくりに語られがちだからです。実際には、どのタイプを選ぶかによって味わいや印象が大きく変わります。
グリーンタイプは、草のような青々しい風味や軽い苦味、ハーブティーのような清涼感が前面に出やすいのが特徴です。飲み慣れるとそれが持ち味になりますが、初めての一杯では、想像以上に青臭いと感じるかもしれません。
一方のローストタイプは、焙煎による香ばしさがあります。ほうじ茶や麦茶に似た香りを感じる人も多く、初めての一杯に選びやすいタイプです。
ただし、ローストタイプであってもコーヒーそのものの味にはなりません。同じ味を期待すると、がっかりしやすくなります。別の飲み物として試してください。種類の違いについてより詳しく知りたい方は、グリーンとローストの違いの記事も参考にしてみてください。
マテ茶とカフェインの上手な付き合い方
マテ茶にはカフェインが含まれています。
マテ茶は、「お茶だから何杯飲んでも体にやさしい」と決めつけてよい飲み物ではありません。いれ方の濃さや抽出時間によって体感は変わってきますが、基本的にはしっかりとしたカフェイン飲料として扱うのが無難です。
初めて試すときは、いつもの飲み物へ追加せず、一杯をマテ茶へ替えてください。朝のコーヒーはそのままにして、午後のコーヒーをマテ茶へ替えると、自分に合う量や時間帯が見えやすくなります。
また、夜遅くに飲むよりも、まずは昼食後や午後の作業前に試す方が、睡眠への影響などを気にせずに済みます。カフェインへの耐性が気になる方は、カフェインと安全性の記事も併せて確認しておくと、より安心して判断できるでしょう。
器具なしで始めるときに用意するもの
器具なしで始めるなら、用意するものは次の3つです。
- ローストタイプのマテ茶のティーバッグ
- 普段使っているマグカップ
- お湯
温度設定ができる電気ケトルがあれば便利ですが、必須ではありません。
専用道具一式、大容量の茶葉、複数の味が入ったセットは後回しにできます。味が合わなかったり、いれる手間が負担になったりしたときに余らせやすいためです。
ゴードやボンビージャといった専用道具には独自の魅力がありますが、それが必要になるのは、マテ茶の味そのものを気に入り、もっと本格的に楽しみたくなってからです。ゴードやボンビージャの購入は、マテ茶が毎日の習慣としてしっかり定着してから検討すれば十分間に合います。
器具なしで始める簡単ないれ方
手順は次の4つです。
- マグカップにティーバッグを1包入れます。
- 沸騰後に少し冷ましたお湯(80℃前後)を注ぎます。
- 最初は抽出時間を短め(1〜2分程度)にして薄めに作り、味が物足りなければ次回から少し長めに置くようにします。
- 好みの濃さになったら、ティーバッグを取り出します。
初回は濃くいれすぎないでください。濃く抽出すると、苦味や青臭さが前に出やすくなります。薄ければ、次回から抽出時間を延ばして調整できます。
飲んでみて苦いと感じたら、まずお湯の温度と抽出時間を見直してください。温度が高すぎたり、ティーバッグを長く置きすぎたりすると、苦味が目立ちます。
最初の数回は、砂糖やレモンを加えずに飲むと味を比べやすくなります。ローストの香ばしさやグリーンの青さを確かめてから、好みに合わせてアレンジしてください。
ホット・アイス・水出しで味が変わる
同じ茶葉でも、温度や飲み方で印象が変わります。
ホットでいれると、マテ茶本来の香りや苦味の輪郭がはっきりと感じられます。まずは「マテ茶とはどんな味か」の基準を作りたいのであれば、ホットから始めるのが一番わかりやすいでしょう。
アイスや水出しにすると渋味が穏やかになり、軽くすっきりした飲み口になります。暑い季節や食後は、冷たいほうが続けやすい人もいます。
夏場は、冷水や氷を使って楽しむテレレという南米の飲み方もあります。無糖の冷たい飲み物を探している人には、試しやすい入口です。
季節と場面に合わせた飲み方
仕事の合間はローストマテを温かく、暑い日はグリーンマテを水出しで。手持ちのカップやボトルでも、生活に合わせて飲み方を変えられます。
寒い冬はホット、暑い夏はアイスやテレレと、季節に合わせて変えられます。コーヒーより軽く、緑茶とも違う味は、気分転換の一杯に向いています。
マテ茶に向いている人と向きにくい人
向いている人
午後のコーヒーを別の一杯に替えたい人や、無糖のカフェイン飲料を探している人に向いています。
ホット、アイス、水出しを季節や気分で使い分けたい人にも向いています。専用器具を増やさず、ティーバッグから始められます。
昼食後の休憩や会議前、暑い夏の午後は、マテ茶を取り入れやすい場面です。朝一番の主役を替えるより、コーヒーが少し重く感じる時間帯に試すと続けやすいでしょう。
向きにくい人
朝一番に飲む深煎りコーヒーのどっしりとした満足感や強い香りを、そのままマテ茶で代用しようとする人にはあまり向いていません。たとえローストタイプであっても、コーヒーの代わりにはなり切らないからです。
また、カフェインの摂取を極力控えたい人や、夜のリラックスタイムに飲むお茶を探している人にも、マテ茶は不向きです。
道具をそろえること自体が目的になると、準備や片付けが負担になります。まず手持ちのカップで試し、必要になってから買い足してください。
始めるなら、午後の一杯の差し替えから
毎日の飲み物を一度に変える必要はありません。
初めてマテ茶を飲むなら、午後に飲んでいるコーヒーや甘いジュースの「一杯だけ」をマテ茶に変えてみてください。朝のルーティンまで無理に変える必要はありません。いつもの飲み物と比べやすくなり、自分に合う時間帯も見つけやすくなります。
数回試すときは、次の順で飲み方を比べます。
- ローストタイプのティーバッグを、ホットで少し薄めにいれる。
- 抽出時間を少し変え、好みの濃さを探る。
- アイスや水出しも試し、飲みやすい温度を比べる。
続けられそうなら、グリーンタイプやリーフ(茶葉)へ広げます。専用道具は、そのあとで検討できます。
マテ茶を始めるときのよくある失敗
よくある失敗は、普段のコーヒーを減らさずにマテ茶を追加することです。カフェインの総量が増え、自分に合う量や時間帯もつかみにくくなります。試すときは、午後の一杯をマテ茶へ替えてください。
マテ茶にコーヒーと同じ味を期待するのも、ズレが生まれる原因です。ローストタイプであっても、ベースはマテ茶です。コーヒーとの類似より、別の一杯として日常に取り入れられるかで判断してください。
もうひとつは、最初から熱湯で濃く抽出しすぎてしまうことです。濃さを間違えると、苦味や青臭さばかりが前に出ます。最初は少し薄めにいれてみて、後から好みの濃さに調整していくのが美味しく飲むコツです。
さらに、最初から専用道具を買いそろえようとするのも、定着させるには遠回りになりがちです。道具に惹かれる気持ちはわかりますが、入り口としてはハードルが高めです。まずは手軽なティーバッグと使い慣れたマグカップで十分です。
そして、夜遅い時間に初めて試すのも避けた方が無難です。味の印象より、眠れなくなったことだけが記憶に残りかねないからです。
まとめ
マテ茶は、緑茶や紅茶とは異なる植物から作る南米のカフェイン飲料です。グリーンは草のような爽やかさ、ローストは焙煎による香ばしさがあります。この違いが、最初の商品を選ぶ手がかりです。
そして、マテ茶を始めるために特別な器具は一切必要ありません。最初に用意すべきなのは、ローストタイプのティーバッグ、いつものマグカップ、そしてお湯の3つだけです。本場らしいゴードやボンビージャは、マテ茶の味を好きになり、もっと本格的に楽しみたくなってからそろえれば十分です。
初めてなら、午後の一杯だけをマテ茶に替え、ローストタイプを少し薄めにいれてみてください。準備を増やさないほうが、味と生活との相性を素直に確かめられます。